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京都-大文字送り火-2 [大松明]

予告にもかかわらす、アップが遅くなって申し訳ありません
2012年8月16日の大文字送り火の詳細記事です
メインイベントは、間近で見た「大松明」、
そして点火にやっさもっさする人影や煙まではっきりと
見えた「左大文字」送り火でした

左大文字の元火をつかさどる「法音寺」へ昼ごろチェックに行ってみました
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赤い物は? 消火用のバケツ。火祭りなので消火の備えもバッチリ

左大文字の点火は、夜の八時十五分。「左大文字保存会」のハッピを着て
首には数珠をかけた保存会のメンバーが準備に余念がありません。
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点火に使われる「大松明」も境内に立てられていました。
写真やや左よりに立てられているのが青竹の先に頭にナイロンをかぶせられて
今夜の出番を待つ大松明です。
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山で送り火とともに燃やされる護摩木も束ねられて準備されています
護摩木は、十六日午前中に金閣寺の門前で募っていて
護摩木を買い求めた人たちが家族の年と名前と願い事を書いて奉納し
送り火とともに願いごとをするのです。又、同じように願いをこめるのですが
数が少ないのでめったに買えない「小さな松明」もあるとのこと。
小さな松明にも同じように願いをこめて送るのです。

準備に忙しくして居られるのに、申し訳なかったですが、保存会の男性に
ちょっとお話を聞いてきました。
夜六時十五分には保存会のメンバーが山の火床に陣取り
ふもとから運ばれてくる大松明の火を待つのだそうです
その頃、町内の各門口に立てられたかがり火にも点火されて
みんなで大松明の行列を待ちます
十五日になんだろう?と見上げていた、屋根より高く設置された灯篭が何ものか?も訊いてみました
「高灯篭」と言って、本来は迎え火の役割をするものなのだそうです
この世に帰ってくる檀家の霊によく見えるように高く々掲げてお寺に集合してもらい、それから各家庭に帰って行ってもらうとのことでした。近頃では、せっかく立てた高灯篭を送り火にも使用していうとのこと。
更に、お寺前の観音堂には、紙袋が山積みにしてありました、丁度、紙袋を収めに来合わせた老婦人に色々お話を聞くことができました。
紙袋の中身は、お盆の間中、ご先祖の霊にお供えした食べ物や供え物で、お寺に収めて川に流してもらうとのこと。そのご婦人は昔からの習慣を忠実に守っておられて、迎え火を焚いてご先祖の霊を家にお迎えしてから、お盆の間に家に留まっていただく間、毎日三度々々の精進ご飯をお供えして、送り火当日には「あらめ」を炊くとのことでした。
「あらめ」を炊くのは。送り火の準備の記事に書いたように送り火”の日に「あらめ」をお供えし、茹で汁を門口に撒いて「お精霊さん」を、お送りする 「追い出しあらめ」の習わしです。お迎えしたりどうぞあの世に帰ってくださいとお願いしたりするんですね。
昔に聞いた話では、十二日の昼間にお墓へ参ってご先祖さま一緒に帰ってきてくださいと言ってお参りして霊を背中におぶって帰ってくるのだとのことでした。
大文字の送り火は、ただ火のイベントだけでなくご先祖を敬う大切な行事なのですね
そして、いよいよ夜になり、七時過ぎにお寺を出発すると聞いていた「大松明」を観に出かけました。
お寺の前には警察官がたくさん出ていて見物の人々を整理していました
すぐに、小松明を持った保存会の人の行列が出てきて、
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その後からダイナミックな「大松明」が姿を現しました。
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あっという間に目の前を通り過ぎ
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北大路通りを目指して進み
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金閣寺から左大文字山へ進んでゆきました。その間は、信号が赤にも拘らず警官が車を止めて「大松明」とそれに続く人々の列を通していました。

そして、午後八時には右大文字が最初に点火されて少しづつ時間をずらせて、順に五山に点火されてゆきます。
見学の場所を変えて、左大文字の送り火点火の八時十五分にあわせて、ビルの非常階段の三階でたっぷりと鑑賞しました。
松明を持つ人たちが点火の為に火床に移動を始めました
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順に、受け持つ火床に到着して点火の合図を待ちます、
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最終的に「大」の字に完成するのです
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いよいよ点火です
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全ての火床に点火しました
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全ての火床が勢い良く燃えています
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火床で護摩木を燃やして祈りを捧げて一年の無事を祈るのです。
もちろん、私も手を合わせて家族の健康を祈りつつ。

写真を撮ることは出来ませんでしたが非常階段の反対側からは「妙」の字が
少しだけ見えました。全部で「大」「左大」「妙」の三つの火文字が見えました。

京都の夜空を焦がした送り火が終わって、次の週には、各町内で、
「地蔵盆」の行事が行われ、子供の無事を祈ります。
そうして、夏も終わりに近づくのです
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